売れるハンドメイド作家への道【商品の決め方4つのポイント】

Products

ハンドメイド販売を始める人の大半は

  • 作ることが好き
  • 作って友達にあげていたら喜ばれた
  • 素敵だから売ったら?売れるよ~と言われた

など、元々作ることが好きで自分が作ったものが売れたら良いなと思って始めるという流れですよね。

ということは、販売を始めようとする時点で商品の大枠(作れるもの)は決まっているはず。

自分が作れるものの中から何屋さんにするのかを決めることが最初に決断するべき大切なポイントになります。

商品の決め方4つのポイント

商品を決める時に意識するべき点は次の4つです。

私が実際に15年間経営してきたウェディングペーパーアイテム専門店ARARSで実践したことを例に説明していきます。

  • 市場調査
  • 商品を絞る
  • 客単価を意識する
  • リピーターを獲得出来るジャンルを選ぶ

市場調査

市場調査という言葉を使うと難しい印象ですが、必要としている人がどのくらいいるかを知ることです。

自分がどんなに作ることが得意で素晴らしいものを作れるとしても、必要としている人がいない商品は売れません。

他には無いものを作ることがとても重要なハンドメイド業界ではありますが、他の人が全く売っていない商品は需要が無いのでやめた方が無難です。]

自分が作りたいものの分野でどんな商品があるのか、定番商品や人気の色、モチーフはどんなものか、常にリサーチを欠かさずにいることが売れる商品を知る最初の一歩となります。

リサーチの仕方で迷ったらこちらの記事も参考にしてください↓

ARARSの実例【市場規模リサーチ】

私がウェディングペーパーアイテム専門店ARARSを立ち上げた2005年はハウスウェディングやアットホームウェディングといった、自分達で作り上げてゲストと一緒に楽しむ結婚披露宴が流行って来た頃でした。

それなのに、結婚式の招待状はまだまだ形式にはめられた、無地で無機質な印象のものが多い印象でした。

結婚式をする人は皆、紙で招待状を出すけれど、誕生日カードやクリスマスカードのような可愛い招待状は売られていなかったのです。
必要としている人(結婚披露宴を挙げる新郎新婦)がいる分野で今までに見たことが無い商品(立体的・特殊な形の招待状)を出したことで必要としている人の目に留まり、注文が止まらない状況を作り出してくれました。

商品を絞る

アクセサリー作りが好きでハンドメイド販売を始める人は多いです。

アクセサリーならピアス、ピアスなら誕生石に絞る、金属をシルバー925に絞る、モチーフを絞る(動物・フルーツ・色)というように、最初は出来るだけ作るアイテムを絞った方が本当に探している人に見つけてもらいやすくなります。

ピアスを作っているなら思い切ってピアスをやめてイヤリング専門店に絞るのも手ですよ。

市場規模はピアスとイヤリングの割合が変わらないと言われているのに、可愛いデザインはピアスの方が圧倒的に多いという現状なので、イヤリングに特化したショップは需要があると思います。

最初からあれもこれも売るのではなく、まずは商品を絞って出品し、その分野で売れて来てからお客様の要望や傾向を取り入れて商品の幅を広げる方が、売れる商品展開に繋がります。

イラスト・似顔絵なら自分達のためというより、ギフトとしての需要が多いので自分のイラストを使った「出産祝い」「結婚祝い」などに絞って商品を展開してみるのも手です。

思いつきですが

  • そのまま飾れる出産祝いイラストギフト専門店
  • 両親贈呈ギフトのファミリー似顔絵アトリエ

というように、イラストや似顔絵なら何でも!というよりターゲットを絞る方が「この人に何を作ってもらえるのか」がわかりやすくなり、注文しやすくなります。

ARARSの実例【商品を絞る】

私のショップARARSはまず招待状を作り、そのあとに招待状と同じシリーズで揃えられる席次表・席札とトータルコーディネートで揃えられるというラインナップにしました。

その後、メニュー表やプロフィール、芳名帳やメッセージカードといったペーパーアイテムへ展開を広げ、ウェディング小物全般のリングピローやウェルカムボード、プチギフトも揃えるようになりました。

まずは招待状・席次表・席札からスタートしたので、ショップ名は最後まで「ウェディングペーパーアイテム専門店ARARS」としていました。
自分のショップが何のお店なのか、一目でわかるように名乗ることで見つけてもらいやすくなります。

商品の絞り方についてこちらの記事も参考にしてください。

客単価を意識する

客単価の上げ方

ハンドメイド販売を本業にしたいなら客単価はとても重要です。

客単価とは
一人のお客様が一度にいくらくらい購入してくれるかという目安

ハンドメイドは商品を作ることに時間がかかるため、一つの商品を安くし過ぎるとたくさん注文が来たときに回らなくなります。

少し厳しい言い方になりますが3,000円以下の商品を販売して、ハンドメイドを本業にすることは難しいでしょう。

  • 一件の商品を発送するのには商品そのものの材料費だけでは無く
  • 材料を仕入れて
  • デザインを考えて制作して
  • 商品画像を撮って
  • 売り出して
  • 売れる前、売れてからお客様とやりとりをして
  • 梱包資材を購入して
  • ラッピングまたは梱包して
  • 納品書や送り状を準備して発送する

ざっと見てもこれだけの作業代(自分の人件費と材料費以外の費用)を考慮する必要があります。

そう考えると、1つ1,000円のピアスからは利益は出ず、むしろ大幅に持ち出しになっていることが明確です。

ハンドメイドを本業にするために、一人のお客様に買ってもらう金額を上げる工夫をしましょう。

ARARSの実例

ハンドメイドショップ名の決め方

カード作りが好きだった私はクリスマスカードや誕生日カードのように1通500円前後のものを売っても客単価が安すぎてしまうため、まとまった売上にするのは難しいと感じていました。

この考え方はファッションデザイナーとしてアパレル企業に勤めていた時に培ったものです。
アパレルでも、出来るだけコートのような高単価なものを売りたい、更にコートとセットでニットやス

カートなどまとめ買いをしてもらうために色々な施策をしています。
一点ずつの価格が安くても、まとめて注文してもらうことで客単価を上げることが出来ます。

そこで500円のカードでもウェディングペーパーアイテムなら客単価が上げられる!と思いつきました。

特別な人に贈りたいギフト

結婚式は一人のお客様がゲストの人数分注文してくれるので、500円の招待状も30人分なら15,000円、100人分なら50,000円の注文になります。
客単価を上げるための施策はお店を始めてからもずっとし続けました。
結婚式準備初期段階で注文する招待状と同じテーマで席次表・席札、リングピロー、ウェルカムボード…を揃えられる商品展開にすることで、気に入ってくれたお客様一人で数十万円の注文になることも少なくありませんでした。

結婚式に限らず

  • 卒園・卒業・入学
  • 親子お揃い
  • 両家の両親用
  • 会社の会議用

など、同じ商品をまとめて注文してもらえる売り方を常に考えていると客単価アップに繋がります。

客単価の考え方についてはこちらの記事も参考にしてください。

リピーターを獲得出来るジャンルを選ぶ

ハンドメイドショップに限らず、お店の成長はどれだけリピーターさんが買ってくれるかにかかっています。

常に新規のお客様にも知らせながら、既存のお客様からの注文もあることで成り立っていきます。

これは私のショップ初期設定の中で一番見落としていた、失敗したことの1つでした。
なぜなら、結婚式にはリピーターがいないのです。
一生に一度のものだから、拘ってお金もかける。けれど、二回目は無いですよね。

もし二回目があったとしても、同じものを選ぶことは基本的にありません。

余談ですがリピーターさんのお話として15年間で一度だけこんなことがありました。

ペーパーアイテムをご注文くださり、やりとりをしながら制作を進めていた矢先、結婚式が取りやめになったというご事情でご注文の全てがキャンセルになったお客様。
オーダーメイド品を作り始めていたため、キャンセルポリシーに乗っ取ってキャンセル料を頂き中断することとなりました。
何度もやりとりしてお名前を覚えていたため、一年後に再度ご注文をくださった時にも目に留まり、結婚式が延期になられていたのだなと思いました。
しかし、お相手のお名前が一年前と違ったのです~
一年経っているのですからそういうこともありますよね。
また同じ商品を選んでくださったことから、本当に気に入ってくださっていたことが伝わりとても嬉しい出来事でもありました。

話がそれましたがこんなことは稀で基本的には結婚式にリピーターさんはいません。
常に新規のお客様に知ってもらい続ける必要があります。

ウェディングに絞って良かった点としては、結婚式を挙げる世代は大体決まっていてお友達同士や姉妹で結婚する時期が重なることも多いため、口コミで広がるということはよくありました。

それでもリピーターさんとは違うので、同じ人が何度も注文してくれるという流れが無かったことで常に新規のお客様に知ってもらうための努力をし続ける必要がありました。

常に新規顧客からの注文だけでまとまった売上を継続させることは簡単ではありません。

アクセサリーやギフトを含め、ファンになってくれた人が「これを買うならこのショップ」となってくれる商品設計を最初に考えておくことが、売り上げを大きくしていくためにとても重要です。

売れるハンドメイド作家になるために重要な4つのことまとめ

Made in Japanを世界で売ってみよう

「手作りが好き。自分で作ったものが売れたいいな」
「家にいる時間でお金が稼げたらいいな」

そんな気持ちで気軽に始めることが多いハンドメイド販売。

始めるのは簡単!でも、実際にハンドメイド販売で利益を得られるようになるのは簡単なことではありません。
まずは始める前に次の4つを意識して考えてみてください。

  • 市場調査
  • 商品を絞る
  • 客単価を意識
  • リピーターを獲得出来るジャンル

すでにハンドメイド販売を始めている人も、売れていない、もっと売りたいなら、最初の商品の決め方へ戻り分析してみてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました