【実例で解説】ハンドメイド商品を注文に繋げるインスタグラム広告

インスタグラム広告の出し方【ハンドメイド販売実例で説明】 handmadebusiness

商品の認知度、売り上げを上げていくには「投資」も必要です。

無料で使えるサービスはたくさんありますが、ほんの少しで良いので「売るための投資」をしてみましょう。

様々な広告を試して来た私がハンドメイド作家さんに一番適している
1日200円で出来るインスタグラム広告について解説します。

広告を出した方が良い理由

SNSの発信は無料で出来ますが、商品が溢れている今、無料で発信しているだけで売り上げに繋げていくことは難しくなってきています。

もちろん、無料の発信も続けていく必要がありますが、より多くの人の目に留めてもらえるよう、広告に働いてもらいましょう。

少しの投資で広告が宣伝してくれている間に、他の作業を進めることが出来、結果効率的にご注文が入るようになります。

また、最初の広告からすぐに注文数が増えなくても、広告のインサイト(見た人の数や年齢などの詳細)を知ることが出来るので、今後の商品開発、改善に役立ちます。

広告を出す時の考え方

ARARS広告実例

私が15年間運営してきたウエディングペーパーアイテム専門店ARARSはオープンと同時に結婚情報誌に広告を出し始めました。

15年間で、都内にマンションが買えるくらいの広告投資をしてきました。

私の商品のターゲットは「結婚式を挙げる可愛いものが好きな女性」と明確なため、広告費のほぼ全てを結婚情報誌にかけていました。

この記事でハンドメイド作家さんにお勧めするInstagram広告(FaceBook広告)はARARSが投資した全体の広告費から見るとほんの一部となりますが、この記事を書くに当たり初めて合計金額を計算したところ

広告掲載開始:2014年
(当初はFacebook広告のみ)
広告合計金額:986,806円

でした。

それを聞くと「そんなに!?」と思う人もいるかもしれませんが、

仮に広告費が売り上げの20%の場合

広告費が売上の20%の場合
広告費→売上
1,000円→5,000円
1万円→5万円
10万円→50万円
100万円→500万円
広告費が売上の10%なら
広告費→売上
1,000円→10,000円
1万円→10万円
10万円→100万円
100万円→1,000万円

になるのです。

広告投資してみたくなりますよね。

この売り上げに対する広告費の割合は、広告費をかけるほど下がるので、数百円の広告費では10%、20%とすることは難しい場合が多いです。

しかし、広告は無料のSNS配信だけでは届かない「欲しい人に知ってもらう」ための有効な方法です。

そうは言っても、ただやみくもに広告を出せば良いわけではありません。

自分の商品、お客様に合った広告を選定することが大切です。

ハンドメイド作家・ショップオーナーに最適な広告の出し方について説明していきますね。

~参考~
有名ファッション雑誌に4分の1ページ広告を出すためには1か月で50万くらいが相場でした。
4分の1ページでは他の広告に埋もれてしまって目にとめてもらうことが難しい上、1ヶ月の掲載から広告費と同じだけの注文を獲得することは出来ません。

ハンドメイド作家に最適「インスタグラム広告」

少ない投資で、欲しい人に届けたいハンドメイド作家、ショップオーナーに最適な広告はインスタグラム広告です。

インスタグラム広告が最適な理由

ハンドメイド作家がリピーターを作るためにできること

毎日これくらい出荷していた1年前。【実際の写真】

広告ターゲットと予算

インスタグラム広告は、広告を表示させたい人の居住地域、性別、年齢、興味があることを絞って設定することが出来ます。

また、一日の予算と広告表示日数も予め決めておくことが出来、途中で停止することも出来るので、配信してみたけれどあまり反応が無いかも⁉と思ったら別の広告に変えてみるなど、臨機応変に宣伝内容と費用を調整することが出来ます。

広告内容

広告と言うと、どんな風な内容で作ったら良いかわからない!と思うかもしれませんが、インスタグラム広告は普段の投稿をそのまま宣伝することが出来ます。

広告用に新たな動画を作ったり、画像を作りこむ必要は無く、手軽に始めることが出来ます。

インスタグラム広告開始の手順と注意点

インスタグラム広告を始める前に事前の設定が必要となります。

もしまだFacebookページの作成やInstagramとの連携が出来ていない場合には、事前準備をしましょう。

事前準備

Facebookページを作る

インスタグラムの広告は、Facebookのビジネスアカウントを通して出稿します。

そのため、Facebookページを持っていない場合には作成する必要があります。

FacebookとInstagramの連携

Facebookページが出来たら、Instagramと連携します。

Facebookページと連携するには
インスタグラムをビジネスアカウントへ変更する必要があります。

ビジネスアカウントへ変更後、Facebookと連携するボタンが出てくるので設定しましょう。

広告投稿決定

広告にする投稿を決める

敢えて広告用の画像や動画を用意する必要はありません。

すでに投稿している普段の画像の中から広告として使用できます。

広告にする画像選定のコツと広告設定前に確認することは下記の2点です。

広告に適した画像の見極め方

商品画像の中で特に「いいね」が多い商品を広告に選びましょう。

人気が無い商品や売り出したい商品を宣伝したくなりますが、多くの人が良いと思ってくれている商品(画像)の方がさらに多くの人に注目してもらいやすくなります。

広告設定前に確認・変更すること

広告に設定してしまうと投稿文章の変更が出来なくなります。

必ず広告設定する前に文章の内容を見直しましょう。

文章に盛り込む3つの内容

  1. ターゲットのイメージと手に入れるとどうなるのか
    どちらか片方でも両方でもOK
  2. サイズが必要な商品は正確なサイズ
  3. 商品購入方法
インスタ投稿実例

ARARSの人気No.1、2だった「アリス」と「貝殻」の商品を例に紹介します。

1.ターゲットのイメージと手に入れるとどうなるのか

アリス招待状。売り上げが3倍になる商品登録のコツ

アリスのティーパーティーのように、にぎやかで楽しい披露宴にしたいふたりの門出を伝えるペーパーアイテム。
表紙のトランプには挙式日とふたりのイニシャルが入る招待状に受け取ったゲストから「こんなかわいいの初めて」の声が聞こえて来そう。
海が好きなふたりのペーパーアイテム
海が好きなふたり、海が見えるチャペルで永遠を誓うふたりのウエディングを盛り上げる
波をイメージしたレースと本物の貝殻を施したペーパーアイテム。

こんな感じ。

ひとめぼれ商品画像に「自分にぴったり!」と思ってもらえるあと一押しの文章を付け加えましょう。

2.サイズが必要な商品は正確なサイズ

アクセサリーやバッグなど、サイズの問い合わせが来てしまいそうな時は、オンラインショップの商品説明に書かれていても、広告とするインスタグラム投稿には入れておきましょう。

3.商品購入方法
【例】詳細は
@arars.pt(←自分のタグ付け)
プロフィール欄リンク先オンラインショップにて

※「ご注文受付中」など、「ご注文」という誘導にすると、注文しなくてはいけないようなイメージを持ち、抵抗がある人もいるので、「詳細は」とした方がショップへ誘導しやすくなります。

 

広告の設定の手順

私の一番最近のインスタ投稿を元に説明します。

投稿を宣伝

インスタグラム広告解説

ビジネスアカウント設定をしていると、投稿の右下に青枠で「投稿を宣伝」というボタンが出ているのでタップ

目標を選択

ご注文に繋げるためにオンラインショップへのアクセスを伸ばしたいので2番目の「ウェブサイトへのアクセス増加」を選びます。

URLとアクションボタンを追加

インスタグラム広告解説

URL

自分のオンラインショップのURLを入力します。

minne やcreema などのハンドメイドサイト内の商品ページの時は、せっかく商品ページを見てもらえても、そこから他社商品へ流れてしまうこともあるので、こういう時も自社ショップへ誘導出来るとより成約率が上がります。

私が15年間自社ショップを運営してきたカラーミーショップについての記事も参考にしてください。

ボタン

「購入する」を選びたくなりますが、必ず購入しなくてはいけないような印象を与えてしまうので「詳しくはこちら」ボタンを選びましょう。

この後、再度「目標を選択」が出てくる時はもう一度ウェブサイトへのアクセス増加を選び進みます。

オーディエンスを設定

カスタムオーディエンスを設定します。

インスタグラムが自動でフォロワーに類似したターゲットを設定してくれる機能がありますが、特にハンドメイド作家さんは「#ハンドメイド」というタグを付けてフォロワーさんにお客様では無く同業者さんが多いことがあるので、購入に繋がるお客様ターゲットの元へ届くよう、自分で設定しましょう。

オーディエンス名

何でも構いません。自分が後で見てわかる名前を付けます。
今回宣伝する商品名でも構いません。

地域

オンラインショップなら日本全国、実店舗に来店してもらう人も増やしたいなら地域を限定しても良いです。
「日本」と設定すると、指定オーディエンスサイズが広すぎるという表示が出ますが、この後もっとターゲットを絞っていくのでこの時点では問題ありません。

海外へ発送出来るなら、ターゲットの国にしてももちろん良いです。
(海外を狙う場合にはもちろん投稿、リンク先のオンラインショップに英語の説明が必要となります。)

興味・関心

ターゲットの興味・関心を絞ります。
「ハンドメイド」や「手作り」という項目を設定してはいけません。
なぜなら、「ハンドメイド」「手作り」で検索している人は同業者だから。

商品を探している人が興味があるジャンルを考えましょう。

アクセサリーやバッグなら
広い範囲では「買い物」「ファッション」「ショッピング」
もっと絞るなら「ピアス」「ハンドバッグ」
と指定した絞り込みも出来ます。

年齢

広く設定した方が良い気がしますが、少ない予算で広告を出す時には的確にターゲットへ届けられるよう年齢層を絞りましょう。

私の最新記事の例では「ハンドメイド起業のテキスト」という
女性が自分でハンドメイド販売をしていくためのノウハウを提供しているので、広めに
28歳から55歳
としてみました。
~年齢設定のアドバイス~

ファッショングッズを扱っている場合、自分より上の年齢の設定を低めにしがちです。

例えば自分が33歳、アラサーをターゲットにピアスを作っているから年齢は27歳から35歳くらいかなと思った場合

40代に入ったからと言ってすぐに身に着けるものではないので、「27歳から46歳または50歳」というように広く設定してみると、新たな発見があるかもしれません。

アラサー世代はたくさんの情報に溢れすぎているので、逆にアラフィフ女性の方が購入に繋がる可能性もあります。

性別

性別は作っている商品を提供したい相手に応じて設定しましょう。

予算と掲載期間


予算は1日200円から設定することが出来ます。

予算と日数に応じて、推定リーチ数が表示されます。

初めての広告は予算設定が難しく、出来るだけ少額に抑えたいと思ってしまいますが、最低でも1500リーチになるように設定しましょう。

出来れば3,000リーチが目標です。

リーチとは
Instagramのリーチ数は投稿を見た人の数を表しています。
同じ人が何度も投稿を確認しても、一人とカウントしています。

あまりにもリーチ数が少ないと広告の本来の効果を計ることが出来ません。

最後に広告をプレビューして確認し、「投稿を宣伝」ボタンを押して完了です。

広告掲載開始後の動き方

 

この投稿をInstagramで見る

 

(アラース)(@arars.pt)がシェアした投稿

広告は審査を通ると掲載が開始されます。

※掲載開始まではお金がかかることはありません。

投稿画像の左下に「インサイトを見る」という青い文字があるのでタップして詳細を確認しましょう。

【広告実例】確認の仕方

 

これはARARSで2020年5月17日に投稿したマスクギフトボックスをラッピングする動画(タイププラス)を宣伝した時の結果です。
この商品は15,000円でこの時、10個の在庫が即日完売しました。

リーチ数

リーチ数は5,571件
そのうち宣伝した事によりリーチされたのが67%
つまり宣伝から3,732件リーチしたということがわかります。

◆リーチとは
Instagramのリーチ数は投稿を見た人の数を表しています。
同じ人が何度も投稿を確認しても、一人とカウントしています。
◆インプレッションとは
広告が表示された回数です。
広告が表示されるたびにカウントされるので、同じ人に複数回表示された場合も数が増えます。

アクセス

【ハンドメイド販売】インスタグラム広告の出し方と注意点解説

宣伝からプロフィールへアクセスする人が多いようです。

広告のリンク先はウェブサイトにしているのに、まずはインスタグラムプロフィールを見ているということがわかります。

プロフィール画面からウェブサイト(オンラインショップ)へアクセス→ご注文という流れのようです。

つまり、Instagramのプロフィール欄はわかりやすく、リンク先からオンラインショップを見られるということをわかりやすく伝える必要があるということがわかりますね。

オーディエンスから見えてくること

性別

投稿を見た人はターゲット通り100%女性です。

年齢

ハンドメイド起業のテキスト

年齢は35歳~44歳と45歳~54歳がほぼ同じ割合。
つまり、ターゲットはアラフォーと思っていても、アラフィフのお客様にも響いているということがわかります。

地域

インスタグラム広告からみる効果

地域はオンラインショップのためあくまで参考ですが、買い物に行くことが出来るお店も近くにあるだろう都市の人がオンラインでもお買い物をしているということがわかります。

地域特性は今後、イベントなどに出店する際や地域限定の広告を出す機会があれば参考になります。

広告費用割合と考え方

特別な人に贈りたいギフト

ARARSで実際に広告を出したギフト商品を例に説明して来ました。

例として挙げたギフト商品は広告費300円の設定で1日だけ表示させたもの。

売り上げが150,000円だったので、広告費は2%。

これは広告業界の人からしたら驚異的な(ありえない)数字のようです。

(かなり上手くいった例ということ)

最初からこのような良い結果が出ることは滅多にありませんので、数字や効果の計り方の参考にしてください。

最初は広告費の割合が70%~100%、時には持ち出しということもあるかもしれません。

それでも、広告を出してみることで、インサイト(見た人の数や年齢などの詳細)を知ることが出来るので、今後の商品開発、改善に役立ちます。

どんな商品でも広告を出せば売れるわけでは無いので、お客様が欲しいと思う商品であることが一番重要であることも忘れてはいけません。

基本:トレンドから目を離さず、需要を見極め、ひとめぼれ商品を作ること
追加:広告を出す

この流れで受注を増やしていきましょう。

まずは何でもやってみないと始まりません。

インスタグラム広告にチャレンジして、ご注文に繋がるきっかけを掴んでくださいね。

ハンドメイド作家のInstagram広告まとめ

インスタグラム告は少ない投資で、欲しい人に届けることが出来る、ハンドメイド作家、ショップオーナーに最適な広告です。

広告を表示させたい人の

  • 年齢
  • 性別
  • 住んでいる地域
  • 好きな事

など、細かく絞り込むことが出来るため、広告の費用対効果が他の広告より見込めます。

1日200円から表示することが出来、表示日数も決められます。

広告開始後に投稿者の都合で掲載を中止することも出来ます。

これだけの好条件がそろっている広告は、広告初心者のハンドメイド作家さんにぴったりなので、ぜひチャレンジしてみてください。

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